インマヌエル-私達と共におられる神
クリスマスは、人類の歴史において最も重大な出来事の一つです。神が御自分の息子イエスという形となって、この世界に来られたからです。
マタイによる福音書には、イエスの誕生は、「主が預言者によって言われたことの成就するためである。すなわち、『見よ、おとめがみごもって男の子を産むであろう。その名はインマヌエルと呼ばれるであろう。』 これは、『神われらと共にいます』という意味である。」 と書かれています。*1* イエスの受胎は、後にも先にもない出来事でした。
マリヤのもとに天使が訪れ、こう告げました。
天使ガブリエル:見よ、あなたはみごもって男の子を産むでしょう。彼は大いなる者となり、いと高き者の子と、となえられるでしょう。そして、主なる神は彼に父ダビデの王座をお与えになり、彼はとこしえにヤコブの家を支配し、その支配は限りなく続くでしょう。*2*
マリヤ:どうして、そんな事があり得ましょうか。*3*
天使ガブリエル:聖霊があなたに臨み、いと高き者の力があなたをおおうでしょう。それゆえに、生まれ出る子は聖なるものであり、神の子と、となえられるでしょう。*4*
マリヤ:わたしは主のはしためです。お言葉どおりこの身に成りますように。*5*
それから9か月後、神であり、また人でもある唯一無二の方、インマヌエル、つまり「私達と共におられる神」がお生まれになりました。
「私達と共におられる神」の現れは、イエスの行動を通して見ることができます。例えば:
▶ 病人をいやすことによって示されたあわれみ。*6*
イエス:そうしてあげよう、きよくなれ。
▶ 貧しい人やお腹を空かせた人への気遣いが、5千人*7*と4千人*8*の群衆に食事を与えることで現された。
▶ 水の上を歩き、風や嵐に静まるよう命じるという、自然を制する力。*9*
イエス:わたしである。恐れることはない。
▶ 死を制する力。やもめ(未亡人)の一人息子を生き返らせ*10*、12 歳の少女を生き返らせ*11*、御自分の友であるラザロを生き返らせた。*12*
イエス:ラザロよ、出てきなさい!
▶ 罪をゆるすというあわれみ。*13*
イエス:あなたの罪はゆるされた。
▶ 私達が神との永遠に続く関係を持てるよう、十字架にかけられて死ぬこともいとわないという愛。*14*
犯罪人:イエスよ、あなたが御国の権威をもっておいでになる時には、わたしを思い出してください。
イエス:よく言っておくが、あなたはきょう、わたしと一緒にパラダイスにいるであろう。*15*
クリスマスでも、一年中のいつでも、神の御霊が宿っている人は皆、社会において、ある意味「私達と共におられる神」の「延長」です。友人や近所の人達にとっても、同僚にとっても、店やレストランで接客してくれる人達にとっても、主が出会わせてくださる見知らぬ人にとってもです。
男性:親切な人達がとなりに引っ越して来たよ。
女性:そうね! 子供達も礼儀正しいのよ。
秘書:盛大なクリスマスパーティーに招かれたわ!
ウェイトレス:・・・それでね、あの人達、いつもすごく礼儀正しいの。
大道芸人:わぁ! 10ユーロもくれたわ!
私達が他の人と接する時に示す愛や、私達の言動、相手に示す親切やおしみなく与える気持ち、助けを申し出ることなどは、私達の内に宿っている聖霊を反映します。
女性:中へどうぞ、オハラさん。メリークリスマス!
他の人達は、私達の中に他と異なる特別な何かを感じ取ります。そして、神様が私達と共におられることや、神様は彼らとも共にいることができることを説明するなら、私達はクリスマスの本当の目的を達成する一翼を担うことができます。
クリスマスは、神が「私達と共におられる」こと、神のひとり子が誕生されたことを祝う日です。御子がこの世に生き、そして死なれたのは、私達が神との関係を始め、神の御霊が私達のうちに宿るようになるためでした。何と喜ばしいお祝いの理由なのでしょう!
脚注(聖句は全て口語訳聖書より):
*1* マタイによる福音書1:22-23
*2* ルカによる福音書1:31-33
*3* ルカによる福音書1:34
*4* ルカによる福音書1:35
*5* ルカによる福音書1:38
*6* マタイによる福音書8:1-4, 14-15, 9:27-33, 12:22-23, 17:15-18, 20:30-34, 21:14、マルコによる福音書1:30-31, 7:32-37, 8:22-25, 9:25-27, 10:46-52、ルカによる福音書4:33-35, 8:27-35, 9:38-42, 14:1-4, 18:35-43、ヨハネによる福音書4:46-53, 9:1-7参照。
*7* マタイによる福音書14:14-21参照。
*8* マタイによる福音書15:32-38参照。
*9* マタイによる福音書14:22-33参照。
*10* ルカによる福音書7:11-16を参照。
*11* マルコによる福音書5:22-23と35-43参照。
*12* ヨハネによる福音書11:1-44参照。
*13* マタイによる福音書9:2-8参照。
*14* コロサイ人への手紙1:19-22と2:13-14、エペソ人への手紙2:13-19参照。
*15* ルカによる福音書23:42-43