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ジェイクおじいちゃんの お話シリーズ:恐竜たちのお話:「何てこった、ミルトン!」
月曜日, 8月 8, 2022

ジェイクおじいちゃんの お話シリーズ:恐竜たちの お話:「何てこった、ミルトン!」

ある 日曜日の 午後の こと。トリスタンは リビングルームで、レゴの 列車を 組み立てて いました。線路や バラバラの レゴが 部屋中に 散らかって います。

「おやまあ! 2階に いると 思って、さがして いたよ。」 散らかった レゴを よけながら つま先立ちで 部屋に 入って 来た ジェイクおじいちゃんが 言いました。

「遊ぼうと 思って 下に 来たんだ。ぼくの 部屋は 遊ぶ 場所が なくて。」と、トリスタン。

「そりゃ、ごもっともだ。部屋中 散らかって いて、ドアを 開けるのさえ、大変だったぞ!」と、ジェイクおじいちゃん。

「お母さんが 後で 片付けて くれるよ。片付けが 好きなんだと 思う。」と、トリスタンが 言いました。

「本当は、おまえが 散らかした 後を 片付けるのは、お母さんに とって 大変なんだぞ、トリスタン。責任を 持って 後片付けを するのも、成長の しるしなんだよ。」

トリスタンは、首を 横に ふって ため息を つきました。「ぼく、片付けは 好きじゃ ないよ。すごく 時間が かかるんだもの!」

「だからこそ、散らかしっ放しに しないで、その都度 片付ける くせを 付ける ことが 大切なんだ。そうすれば、あまりにも たくさんの ものを 1度に 片付けないで すむからね。」

「だけど、どうして 片付ける ことが 大切なの、おじいちゃん?」と、トリスタン。

「それは いい 質問だね。責任を 持って、きちんと 片付けるのが 大切な ことを 理解するのに 役立つ お話を して あげよう。」

トリスタンは お話を 聞こうと、早速 ソファの 上に 上がりました。

「まずは、レゴを 片付けたら どうだい?」と、ジェイクおじいちゃんが 言いました。

「分かったよ。その後、お話を して くれる?」と、トリスタン。

「もちろんだとも!」

* * *

ナギン先生が 大きな 箱を 学校に 持って 来ました。「みんな、おはよう。」 そう 言って、ナギン先生は 箱を 机に 置きました。

「おはよう ございます、ナギン先生。」と、みんなが 言いました。

「みんな、いい 週末を 過ごせたかな。」

「は~い。」と、恐竜たちが 答えました。

「ナギン先生、その 箱は 何ですか?」と、ディクシーが たずねました。

「今日は、サプライズが あります。今週は、責任を 持つ ことや 良い マナー、身だしなみを きちんと し、整理整とんする ことに 重点的に 取り組みます。そのための 表を、みんなの ご両親に 配って あるので、自分の 仕事を 責任を 持って やったり、マナーが 良かったり、身だしなみを きちんと したら、その都度、表に 印を 付けて もらえます。今週末に、印が 一番 多かった 3頭の 恐竜には、賞品が あります。」

ナギン先生は 箱を 開けて、小さな ドームテントが 入った 袋を 取り出しました。次に、イーゼルと パレットが セットに なった 絵画キットを 取り出しました。最後に 取り出したのは、小さな ワゴンの 組み立てキットです。

ワゴンを 見ると、ミルトンの 目が かがやきました。ずっと、ワゴンが 欲しいと 思って いたのです。

授業が 始まりましたが、ミルトンは ワゴンの ことで 頭が いっぱいです。賞品の ことばかりが 気に なって、賞品を もらうために 何を しなければ ならないか、ナギン先生の 言った ことなど、気にも とめて いませんでした。

下校中も、ミルトンは ワゴンの ことで 頭が いっぱいで、どろだらけの 水たまりの 中を 歩いている ことにも 気付きません。家に 着いた 時には、くつも ズボンも 完全に どろまみれでした。

「まあ、ミルトンったら。一体 どうしたのよ?」 巣穴に 帰ると、お母さんが たずねました。

「ただの どろだよ、お母さん。後で 着がえるから。」と、ミルトン。

「でも、ナギン先生から もらった 表は? すぐに 着がえないなら、印は 付けて あげられないわよ。」

「分かったよ。」 ため息を つきながら、ミルトンが 答えました。すぐに ズボンは はきかえましたが、くつの どろを きちんと ぬぐい取らなかったので、巣穴の 中は どろの 足あとだらけに なって しまいました。

夕方に なると、お父さんが 帰って 来ました。「ただいま。」と、お父さん。

「お帰りなさい。」と、ミルトンの お母さんは 言いましたが、ミルトンは だまったままです。ミルトンは、おもちゃに 夢中でした。

ミルトンの お父さんは、お気に入りの いすに こしかけました。ところが、すわった とたん、悲鳴を 上げました。「いてて!」

「まあ、どうしたの?」と、ミルトンの お母さんが たずねました。

「いすの 上に 何か あるぞ。」と、お父さん。

いすには、ミルトンが 遊んでいた ジャックスが いくつか 放りっぱなしの ままでした。ミルトンの お母さんは、悲しそうに 首を ふりました。

1週間が たっても、ミルトンは 服を よごさずに いる ことが できない 様子でした。おもちゃの トラックを どろだらけの 地面で 走らせ、その 後も きれいに しなかったために 車輪が どろで 固まり、回らなく なって しまいました。ミルトンの 部屋も 散らかりっ放しで、そこら中に おもちゃが 転がって いました。家の 仕事も ちゃんと やって いません。

「何て こった、ミルトン!」 週が 明けて、ミルトンが 学校に 着くと、ナギン先生が 声を 上げました。

ミルトンの かっこうは めちゃくちゃでした。登校中に チョウを 追いかけている うちに、ズボンが さくに 引っかかったので やぶれて いました。どろの 水たまりの 中を 走ったために 服は びしょぬれで、学校にも 遅刻して しまいました。着いたのは、すでに ナギン先生が 賞品を 配った 後でした。ウェスリーが ドーム型テントを もらい、サッズが 絵画セット、バンブルが ワゴンを もらいました。

ミルトンは 悲しそうに うつむきました。その時 やっと、自分の 服が どんなに どろだらけで、おまけに やぶれて いるかに 気が 付きました。

「ごめんなさい、ナギン先生。ぼく、ワゴンが すごく 欲しかったんですけど、身だしなみを きちんと する ことや、良い マナーについて、まだまだ 学ぶ 必要が ありそうです。」

ミルトンは 少し 悲しい 気持ちで 下校しました。

「今日は、賞品が もらえなかったんだ。」と、ミルトンが お母さんに 言いました。

「そうね、ミルトン。表に 印を 付けて あげる ことが できなかったもの。後片付けを するように はげまそうと したけれど、ちっとも 耳に 入らなかったわよね。」と、お母さんが 言いました。

「お母さん。身だしなみを きちんと するって、すごく 大変なんだ!」と、ミルトン。

「そうかも しれないわね。でも、それは 成長の 一部なの。やれば やるほど、簡単に なる ものなのよ。祈って、神様に 助けて もらいましょう。責任を 持つことや、良い マナーが 身に つくようにね。ナギン先生が 作って くれた 表を、また がんばって みない? 2、3週間 試して みるのは どう?」

「うん、やって みるよ!」と、ミルトン。

次の 2、3週間、ミルトンは 一生けん命、身だしなみを きちんと し、整理整とんを するように 心がけました。最初は 大変でしたが、自分の やるべき 家の 仕事を ちゃんと やったり、後片付けを したり、身だしなみを 整えたり するように がんばっている うちに、それらの ことは、だんだんと ラクに なって いきました。

そして、ある日の 夕方、お父さんが、バンブルが もらったのと 同じような ワゴンを 持って 帰りました。自分の やるべき 家の 仕事を きちんと やり、良い マナーを 心がけていた ごほうびに、ミルトンに プレゼントしたのです。

ミルトンは、大喜びでした! その後、どうなったと 思いますか? それ以来、ミルトンは いつも、身だしなみが きちんと していて マナーの 良い、きちんと 整理整とんする 子だという ことで、みんなに 知られるように なったのでした。

* * *

「ぼくも、きちんと して 整理整とん できるように がんばるよ、おじいちゃん。」と、トリスタンが 言いました。

「それは すばらしい! きっと、お母さんも、ものすごく 喜んで くれるよ。」と、ジェイクおじいちゃんが 言いました。

「2階に 行って、部屋を 片付けるね。お母さんが 帰って 来たら、ぼくの 部屋が きちんと 片付いているのを 見て、すごく おどろくよ。」 トリスタンが はりきって 言いました。

* * *

教訓:責任ある 行いを していると、周りの 人たちは、君が 物を 大切に する 人だと 分かり、安心して 何かを まかせられるって 思って くれるように なるんだよ。

文:カチューシャ・ジュスティ 絵:アグネス・リメア 彩色:ダグ・カルダー デザイン:ロイ・エバンス
掲載:マイ・ワンダー・スタジオ Copyright Ⓒ 2008年、オーロラ・プロダクションAG、スイス、不許複製
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タグ: 勤勉さ, ねばり強さ, 衛生管理, 恐竜たちのお話, 子供のための物語, 成長すること, ジェイクおじいちゃんのお話シリーズ